久田見祭り
四月十六日、目が覚めると名古屋は晴れ。7時半にチェックアウトして久田見町に向かう。9時半には駐車場に到着。山深い里は天候の回復が遅れていて二時間遅れで始まるとの事。唯一有る喫茶・食堂でコーヒーを飲みながらノンビリ構える。
十軒も無いよいうな小さな商店街(こんな奥深い所に商店街が有るのも驚き)の中程に山車の一台が止まっていた。既に多くの観光客と、写真を撮る連中であふれている。六両の豪華絢爛な山車が勢揃いしたところで白髭神社に向かって横笛の音にあわせて静かに動き出す。この横笛はシノ笛と能管のアイノコのような作りで一台の山車に四本〜六本ほど吹き手が居て実に上手くしかも揃っている。他に子供の叩く太鼓と鼓。
山車は二輪車で屋根には金のシャチ、彫刻も細かく手の込んだ素晴らしい出来。一枚目の写真は厳かに神社に向かって居るところです。
白髭神社の前では馬の引き回しと獅子舞が舞われ、その後山車が勢揃いします。大勢の観光客と地元の人達が陣取っています。
三枚目の写真はその勢揃いを写したものです。神社の正面には直径二メートルは有ろうかと思われる杉の大木があります。この杉の木をわざわざ尋ねてくる人もいるそうです。
その後山車は神明神社に向かいます。四枚目の写真がその道中です。後ろに写っているこんもりした森が白髭神社のある森です。
祭りの始まりは天正18年(1590年)だそうですが当時もこんな感じで厳かに引き回し山村の風景によくマッチして居たであろうと推察出来ますし何も変わる事無く受け継がれていると思うと胸にジンとくる物があります。
五枚目の写真は神明神社に上がる所を撮った写真です。しずしずと引き回されてきた山車が唯一勢いよく上がってきます。
神社は中央に階段、両側はひな壇のように成っていてこれから始まる絡繰りを見るには絶好。既に大勢のお客さんが陣取っています。要領のいい人は折りたたみのいすに腰掛けていました。ここで再び馬の引き回しと獅子舞が舞われます。
六台の山車が横一列に並び右手より順番に操り人形が繰り広げられます。それぞれ趣向を凝らした人形劇は 糸切りからくり と言う方法で操作しているそうです。これらは毎年新しく作り替え、時世に合った内容の物が披露されるのだそうです。この日の出し物は 功名が辻 花咲爺さん 小泉マジック 耐震偽装 猿カニ合戦 ろくろく首 でした。写真は はなさか爺さん です。
高山祭りの絡繰り人形を想像しているとガックリしてしまいますが紙や樹脂で作った人形や人数の不足を考えれば充分良しとしたいし、むしろ素朴な所が哀愁を感じます。
山車はその後白髭神社で人形が操られるそうですが祭り見物はここまでにして帰る事にしました。
祭りは「祭り神事規約」が有って祭礼中は禁酒だそうです。祭りに付きものの酒臭さがないのも良いですね。少ない住人でこれだけの祭りを維持するのは大変な事だろうと思いますがお金持ちも多そうに感じました。黒塀に囲まれた立派な家の、これまた広い駐車場には立派な鯉のぼりが元気よく泳いでいました。長閑だけどとてもリッチな山村原風景を見させてもらいました。
昨年出来たばかりの東海環状自動車道 可児御高ICから高速道路に乗ると55キロで豊田ジャンクション、その後東名をひた走り我が家に到着しました。全行程700.2キロでした。
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