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2019/06/12

英国3つの最高峰登頂と湖水地方、エディンバラゆったり滞在11日間 6

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 7日目、スコットランド最高峰にして英国の最高峰でもある ベン・ネビィス1.344mに登ります。

写真は頂上での証拠写真でアルパインの旗を掲げた。と言う事は登れたんですが・・・・

 

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朝食を済ませバスで15分ほど移動。

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出発ゲートに到着。

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絵地図が有りました。Aよりズット下、左下の隅が出発地点です。

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ストレッチをして出発します。

あれ?参加者8人なの?後で解ったことですが自信のない人と体調が優れない人が登山を中止したそうです。

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何所の牧場も出産ラッシュで母親にピッタリ付いてくる仔羊の姿がとても可愛いです。

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ガイドを先頭に元気よく。リーダーに現地ガイド二人の三人態勢です。

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見渡す限りゼンマイが生えている。その岩の上で羊が見下ろしていた。

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この橋を越した一寸先で親指が痛くてどうしようもない。そこでリーダーに申し出る「いたくて歩けない、此処で引き返すから」リーダー「其れは困る、一人でも下りるなら其れに誰か一人付けて下山しなくてはならない」と言う。其れは迷惑を掛けるしと しばらく考え 行きます」改めて靴紐を思い切り縛り直す。

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ほぼ半分地点にある湖まで来た所で全員雨具着用。しばらく進むとジグザグの登山道迄来る。時々リーダーが様子の確認に。「指の感覚が無くなってきた。そのせいか痛さをあまり感じない」と答える。しかし写真を撮る元気はない。合羽を着ているから出しにくいこともある。

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合羽を着た後はガイドの直ぐ後ろを歩かせてもらった。

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雪はトレースが確り付いていてステップを切るどころか何もしないで楽に歩けた。

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ガイドとリーダーで、ケルンは雪で覆われた時の道標の為と説明をしている。頂上方向左は切れ落ちた断崖だそうだ。

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頂上に着いた。写真を撮る。雨もかなり降っているし手が悴むほど冷たい。絶体の晴れ男パワーが通じなかった。

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カメラをリーダーに渡し撮ってもらう。向かって左隅にいるのが僕です。

頂上の周りで行動食を取る。手が思う様に動かなくて一かけら食べたら出発とリーダの号令 オイオイオイ、、、

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頂上の直ぐ脇に石室のようなのがあったが避難している人で満員だそうだ。

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念の為軽アイゼンを持ってきたが付ける気力もないし下りでもほとんど滑らない。重たい思いをして持ってきたのにガッカリだ。

 

雪もなくなりジグザグ道に入った頃、やたら疲れが出てその上眠くて仕方がないし「なんでこんな大変なことをして居るんだ このまま死んでしまった方が楽だろう」と何度も思う自分が居た。

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それからどのくらい時間が掛かっただろうか?出発地点近くのキャンプ場が見えた。しかし此処からが遠かったぁ

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中間地点の湖が見えた。

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沢が見えた。行は足元しか見えなかった。
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するとヘリの爆音が聞こえて来た。発煙筒をめがけて着陸するようだ。怪我人を運ぶらしい。

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この3人は山岳救助隊員らしく折りたたみの担架を背負っていた。

写真がとても悪いのはフィルターに水が付いてしまい上手く撮れない。タオルも濡れていて拭いても意味がない。

 

このころから僕の足は前に出なくなってしまう。一歩が靴1足分だ。しかも特に悪い左足を庇って歩くので右足に力が入らない。転ぶと起き上がる力が無く、僕一人の為に付けてくれたガイドに引っ張り上げてもらい起き上がる。足に感覚が無くなってしまったのでつま先が岩に当たった事も解らず更に転ぶ。こんな事を繰り返しながら延々と時間を掛けて歩く。同行者の姿は遙か彼方。そして姿も見えなくなる。
どれほど余分な時間を掛けさせてしまったか解らないバスに乗って待って居たくれた仲間達。そのバスに乗り込む。みんなが拍手で迎えてくれたのは嬉しかった。もう登山なんて止めだ、と何度思った事か。しかし もうすぐだ もうすぐだと何度も自分に言い聞かせ歩いた甲斐が有った。

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其れでもゴール時間のメモ代わりに写真を撮ることは忘れなかった。

結果的にトレランでも充分で、他の登山者の かなりの人がスニーカーで登っていた。リーダーの権限は絶体で、エベレスト街道のサーダーと同じだから聞かない訳には行かないのだ。

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疲れすぎてスープとアイスを食べるのが精一杯だった。

水は最低3本は持つようにと言われていましたが1本余らせてしまった。合羽を着ると出しにくいのでつい面倒になる。今思えば水を確り飲まなかったことも疲れに影響したのかも知れない。こんな時こそハイドレーションにすれば良かったと思うのだが後の祭り。

少しでも軽くしようとスマホも持たずに登った。歩数は6万歩を優に超しているだろうと想像している。

予定時間8時間でしたが10時間20分掛かった。登頂も成功したし、ヘリの厄介にも成らずに済んだ事がなによりの救いだ。

 

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コメント

こんにちは。
これまで長いお付き合いの中で始めて弱音をお聞きしました。
「このまま死んでしまったほうが楽だろう」.....
そんなに大変だったのですね。
もう海外トレッキングはやめますか?
多分まだまだ挑戦したい山はおありでしょう。
しっかり足を直してまたお出かけください。
よし坊様取り巻き一味?としては次も期待しています。

ごくらくとんぼ様
足の親指が痛くなければ普通に歩けたんです。その証拠に他の人は皆さん元気に歩いたんですから。自分としては良い経験になりました。この登山靴は捨てます。
海外登山はもう少し続けさせて下さい。しかし楽なコースを選ばなければ成りませんね。一日に三時間とか多くて五時間程度のプラン。
今は足の指はなんともありません。別の理由で腰が痛いです。

1日8時間も歩くなんてことができるなんて「神」です。
軟弱ものの私には、聞いただけで、卒倒しそうな長時間です。

履きなれた靴をお持ちになっていても、足の指が痛くなることがあるのですね。

たまたま明日は、八幡平の雪原を歩くのですが、
ちんたら、ちんたら歩くだけの私に、
よし坊様が体験なさった登山の苦しみや心の葛藤が わかるはずないですね。

でも、無事におかえりになって 本当に良かったです。
拍手✖∞

 1344メートルの標高に1000メートル足して、
 さらに季節をひと月逆戻りさせたような山の様子ですね。
 緯度が北なんですね。
 難行苦行を乗り越えて
 自力で戻ってこられ、拝見しながらほっとしました。

 しかし、おみ足、大変な状況でしたね。
 良く歩かれました!
 それにしても履きなれた靴とおっしゃいますのに、
 どうしたことでしょう?
 前回履かれたときより、よし坊様は痩せられましたか?
 体重が落ちると、足のサイズも変わりますから、
 合わなくなることもありますが、
 そんなことくらいしか理由が思いつきません。
 
 

shinmama様
出先からの書き込み有難う御座います。
八幡平ですか〜!良いですね!天気さえ良ければ雪原を歩く事は気持ちが良いんです。今回はお天気が続いているようですから期待できそうですね。僕は行った事が無いんです。
靴はその後調べるとパタゴニアと北欧の二回、いずれもロングトレール企画のプランだったのです。察するに経年変化で靴が硬くなってしまったようです。古いと靴底がベリッと剥がれるのは良くあるのですがね。

うつきよう様
他の人はなんともないのですからただただ僕一人がダメだったんです。初日の山で痛めた指が全ての原因の始まりですね。リーダーの指示を無視すればこんな事には成らなかったですが今となっては思いでの一つです。
体重も痩せたままを維持していますからね。
ハイ、英国はカムチャッカ半島と同じ位ですからね。寒いし雪もある訳です。
今、指は爪が黒くなってしまいいずれ生え替わるでしょうが傷みも何も有りません。しかし他の理由で腰が痛くて困っています、、、

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